システム設計・開発・評価
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IT企業の求人に記載されている仕事内容をみると「システム設計・開発・評価」と、まとめて記載されていることが多いです。 これは、システム開発における一連の流れ、下記の「C.要件定義・要件分析」から「I.システムテスト」までのシステム開発業務全般をさしています。 システムは開発して終わりではないので、「J.ユーザーテスト」から「L.システム導入後の運用サポート・メンテナンス」も業務内容に入ってくることがあります。
〜 システム開発受注から導入までの一連の流れ 〜
A.システム導入の営業(システム開発の仕事をとる)
B.システム導入のコンサルティング
C.要件定義・要件分析
D.システム設計・基本設計(外部設計)
E.詳細設計・モジュール設計(内部設計)
F.プログラミング
C.プログラム単体テスト
H.プログラム結合テスト
I.システムテスト
J.ユーザーテスト
K.システム導入
L.システム導入後の運用サポート・メンテナンス・ユーザー教育
■要件定義・要件分析
要件定義とは、システムやソフトウェアの開発において、どのような機能が要求されいて、実装されるべきなのかを明確にしていく作業のことです。 システム開発者側と依頼者側の双方の協力により定義が行われ、その成果は「要件定義書」としてまとめられます。 Excel、Word、PowerPointなどを使用して要件定義書や各種資料を作成することになります。 ここで、しっかり分析してシステムの仕様を決定しておかないと、後の業務に多大な悪影響を及ぼします。 パソコンに向かっている時間より、依頼者側と話し合う時間が多い業務です。 この業務を担当するのは、経験が豊富な上級から中級のSEです。
■システム設計・基本設計(外部設計)
外部システムとの連携やシステム全体を設計します。 設計した内容を依頼者側に説明したり、依頼者側からの新たな要望を聞いたりもします。 依頼者側に説明するための資料や基本設計書をExcel、Word、PowerPointなどを使用して作成することになります。 パソコンに向かっている時間と依頼者側と話し合う時間が同じくらいの業務です。 この業務を担当するのは、経験が豊富な上級から中級のSEです。
■詳細設計・モジュール設計(内部設計)
プログラム単体の設計書をExcel、Word、PowerPointなどを使用して作成することになります。 場合によっては、単体テスト仕様書や結合テスト仕様書も作成します。 また、作成した詳細設計書を依頼者側に説明したりもします。 この業務を担当するのは、中級から初級のSE、または経験のあるプログラマーです。
■プログラミング
この業務は想像しやすいでしょう。 パソコンに向かって、ひたすらプログラムのソースコードを記述していきます。 計画書があって1日のノルマが決まっていますので、最低ノルマはクリアしないと帰宅できないくらいの気持ちで取り組む必要があります。 要件定義やシステム設計など上流工程で不備があって、プログラミング業務に従事している人が苦しむパターンが結構あります。 この業務を担当するのは、中級から初級のシステムエンジニア(SE)、またはプログラマー(PG)です。 IT業界が未経験でもプログラミングを担当させられることがあります。
■プログラム単体テスト
プログラマーはプログラムのソースコードを記述して終わりではありません。 プログラムの動作を確認する「テスト」を実施する必要があります。 単体テストでは、単体テスト仕様書のとおりにプログラムの動作を確認していきます。 テスト仕様書については、自分で作成することも他の人が作成することもあります。 自分が作成したプログラムのバグを発見した場合は、自分でプログラムのソースコードを修正して再テストを実施します。
■プログラム結合テスト
プログラム単体の開発が完了すると、プログラムをテスト専用の環境に移行してテストを実施します。 テスト専用の環境は、ユーザーが利用している本番環境に似せて構築しています。 大勢の人がプログラムを開発していますので、開発した全プログラムをテスト環境に移行して、一連の動作をテストします。 業務内容にシステム評価と記載されている場合は、結合テストやシステムテストをさしていることもあります。
■システムテスト
結合テストが完了するとシステムテストを実施します。 システムテストでは、外部システムとの連携、リソース消費量、セキュリティなどを確認します。 依頼者側がシステムを確認する「ユーザーテスト」の前に、開発者側で成果物を最終確認します。